特集 縁の下の力持ち!農業を支える様々な企業

case.3 農産物流通
株式会社 農業総合研究所 (本社:和歌山県)

 農家さんの「顔の見える形」を目指し、新しい農産物流通のプラットフォームを構築された株式会社 農業総合研究所。昨年6月には東京証券取引所マザーズ市場へ上場を果たすなど農業界に新しい風を吹き込む同社ですが、現場ではどのような取組みをされているのでしょうか?今回は、集荷支援課チームマネー ジャー山田さんと店舗支援担当の川又さんにお話を伺いました。

△川又光季さん(左)と、山田啓道さん(右)。

新たな物流の構築で、農家の所得向上へ!

―御社の概要を教えてください。
 山田さん:
 弊社は平成19年に設立された農産物流通の会社です。代表の及川がキュウリ農家や青果店の経営をする中で「農業には流通改革が必要だ」と感じ弊社を設立し、生産と販売の双方をつなぐ新しい仕組みを構築しました。
 メインは農家の直売所事業。スーパーマーケット内に産直コーナーを作り野菜・果物を販売しています。現在、全国69か所に集荷場があり約1,000店舗のスーパーに出荷しています。農家数は約6,800名。農家さんは、袋詰めをして販売できる状態にした農産物を集荷場に持ち込み、バーコードを発券して一枚一枚商品に貼っていきます。それらを弊社スタッフがトラックに積み込み物流センターへ持ち込み、そこからは各スーパーのトラックが店舗に配送します。原則、農家さんが出荷した翌朝には各店舗に届く形になっているので、既存の物流構造よりも新鮮な状態で販売することができます。

△集荷場でシールを貼る農家さん

―出荷して販売する形は市場出荷とあまり変わらないと思うのですが、大きな違いは何でしょうか?
 山田さん:
 大きくは2点あります。1つは農家さん自らが農産物の値段と販売先を決められる点です。弊社ではその日の販売状況や各店舗の売行きを見られるシステムがあり、その情報を元に農家さんが値段と販売先を決めていきます。また、適切な価格や販路をアドバイスすることも集荷場担当者の重要な役割の一つです。
 もう1つは、委託販売を基本としているので、店頭で農産物が売れて初めて利益になる点です。売上の状況がわかることやお客様からの評価は農家さんのモチベーションアップにも繋がります。そのため、販売先の店舗を巡回し、適切な管理ができていない売り場は改善指導をしたり、商品そのものや値段が原因で売れない場合は集荷場にフィードバックをして農家さんへ改善を促していくことも店舗担当者の重要な役割の一つです。

△スーパー内の売場の様子

―安いものだけが売れてしまうということは無いのでしょうか?
 川又さん:
 もちろん価格も影響しますが、バーコードには品名と値段のほか農家さんの名前と産地も書いているので、「〇〇さんの作った野菜が好きだから買う」というお客様もいらっしゃいます。過去には農家さんにお手紙を書いてくださったお客様もいらっしゃいましたよ。

―そうなのですね!お話を伺い「顔の見える形」を構築する難しさと重要性を感じました。ところで、お仕事をする中で大事にされていることはありますか?
 山田さん:
 農家さんと話をし、野菜が売れるまでをコーディネートしていくことです。なにより、農家さんと一緒になって取組むことを大事にしています。だからこそ、野菜が売れたときは農家さんと一緒に喜び合えますし、やりがいも感じます。

―ご苦労もありますか?
 川又さん:
 農産物は天候や気候に左右されるため収穫量にバラつきが出ますが、店舗からは毎回同じ量が求められます。そこのギャップで苦労することがあります。ただ、それ以上に嬉しいことも沢山ありますよ。例えば、店舗にいるとお客様の声をよく聞きますが、その声が農家さんに伝わったときは嬉しいですね。

― 最後に、学生に一言お願いします!
 川又さん:
 「農業に貢献」というと生産にスポットが当たりがちですが、販売や流通でも貢献できることを弊社に入り感じました。広い視野で農業界を見てもらえると良いなと思います。
 山田さん:
 農業は天気に左右されるなど弊害も多く、すごく難しい職業だと思います。ただ、難しいからこそ、やりがいも大きいと思います。一緒に農業界を盛り上げましょう。

公式サイト

株式会社 農業総合研究所
⇒ http://www.nousouken.co.jp/



※記載情報は取材当時のものです。
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