大学生が見た農業の最前線

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特集 6次産業化から見る農業の仕事!&就活秘話!

【野菜ほか】 メロン他/バームクーヘン他/茨城県
農業法人 深作農園(有)

「農家だからこそできる本物を作り上げたい」。そう話す深作農園(有)代表取締役 深作社長に、6次化への想いと目指す農業について伺いました!

農家だからこそ「本物」の追及を!


●代表取締役 深作勝己さん
明治大学卒業後、家業へ就農。EM自然農法により、消費者にも農家にも優しい農産物を生産している。学生時代に学んだグリーンツーリズムに影響を受け6次化にも取り組む。

―貴社の農業や6次化に関して詳しく教えてください。
 当社は全国で一番農業が盛んなここ鉾田市で100年以上続いている農家で、私で6代目です。その時代に応じて様々な作物を生産しており、例えば、トマトは約60年、メロンは約50年、苺は約30年、サツマイモは約70年続いています。
 6次化に関しては、直売所の運営やイチゴ狩り・メロン狩りといった観光農園、洋菓子販売と飲食ができるカフェ「ル・フカサク」の運営、バームクーヘン専門店の運営などをしています。

―多角的ですね!ところで、なぜ6次化に取り組まれたのですか?
 思いつきです(笑)。でもそれは、それまで見てきた・勉強した・人と話したという経験の積み重ねが総合的に融合して、ふと思い浮かぶものなんです。例えばカフェは、母校・明治大学農学部にて学んだグリーンツーリズムを応用できないか、農産物が口に入るまでをプロデュースするにはどうすればいいか、と考える中で生まれました。バームクーヘンは、当社のメロンや苺にあうスイーツは何かを考えている時に、農作業の休憩中に家族が出したバームクーヘンで皆が笑顔になるのを見て「これだ!」と思ったことがきっかけです。それからは国内はもちろん本場ドイツにも行きバームクーヘンの製造等を学びました。原料にもこだわっています。成果が実り、モンドセレクションはじめ様々な国際大会で受賞したり、全国菓子大博覧会にて最高賞の「名誉総裁賞」「農林水産大臣賞」などを受賞しました。
 でも大事なことは、賞を取ることではなく、6次化をきっかけに農家だからこそできる本物を作り上げることなんです。とことんこだわって、自分で値段をつけて販売して、お客様に評価される。そこが大事だと思います。そして、もっと買いたい方がいらっしゃれば増やしていく。その繰り返しですね。

―今後の目標を教えてください!
 この地域だからこそできることを追求して、お客さんに本物の生命力あふれる農産物を提供したいと考えています。本来の力を持つ農産物を食べていないと人間自身が弱ってくると思うんですね。
 そして、安心・安全で栄養価が高い商品を提供することはもちろんですが、お客様がこの場所へ来て自然とふれることでヒーリング効果も感じてほしいと思います。

―最後に、農業法人に就職したい大学生へアドバイスをお願いします。
 本気で農業をやるんだったら、やっぱりここ鉾田市は最高の場所だと思います。農家人口日本一の茨城県内で農業生産額は県内トップ、野菜の生産額は全国1位の市です。それに海からも近く、寒暖差で美味しい農産物が育ちます。
 私は「本物の農家」を育てたいと思っています。農家を増やすため明治大学農学部で講師もしていますし、2年前から新卒採用をしていますが、独立も大歓迎ですし、色んな農産物を作れる「本物の農家」になってほしい。それくらいの意気込みで儲かる農業をしてもって、学んだことを人に、社会に、還元できるような農家になってもらいたいですね。

 
(左)農家初バームクーヘン専門店。行列もできるほどの人気。
(右)世界5大会同時受賞のHOKOTABAUM(ファームクーヘン)

若手社員さん就活秘話


●吉本 龍平さん(25)
北海道大学 農学部 卒業
<入社1年目> 生産担当

―入社のきっかけを教えてください。
 就活の時に「農業関係の仕事に就きたい」と思い探していたところ当社を見つけました。決め手になったのは大きく3つあり、1つは農業生産だけではなく食品加工やレストラン、直売所など6次化に取組んでいるので色んな勉強ができるかなと思ったこと。もう1つは、説明会で社長の話を聞いて、色々な事を考えて農業をされていることとしっかり新卒を育ててくれそうだなと感じたこと。そしてもう1つは、将来的には独立して農業やりたいと思っているのですが、独立歓迎という点も良いなと思いました。

―普段の仕事内容を教えてください。
 まだ入社して4ヶ月程ですが、農業生産を担当をしています。入社当時はイチゴの収穫やニンジンの収穫、そのあと7月頃までメロンの管理作業と収穫作業が続き、今はイチゴの栽培準備に入っているところです。ずっと畑で農作業をしているので体力・筋肉もついてきました。

―健康的ですね!学生時代にも農作業をされたことはありますか?
 農学部だったこともあり大学で農業体験があったり、それとは別に研修やバイトなどにも行ったことがあります。ただその時の期間は2週間や、長くて1カ月位だったので、断片的な部分しか分かっていなかったんだなと思いました。

―仕事を始めてから農業の見方も変わりましたか?
 農作業自体はやりたかったことなので楽しいのですが、やはり体力的にキツイなと思う時はありますね。あと、地味な仕事も多いですね。例えばメロンだと、大きくするために2玉だけ残すとか、伸びているツルを止める作業とか、想像していたよりも作業が多く「こんなに大変なんだな」とは思いました。収穫までの作業は全てが準備みたいなものですし、規模の大きさにもよると思いますが1~2週間同じ作業を繰り返すということもあります。ただ、やっぱり収穫が一番楽しいですし、出来たメロンを親や友人に送ったところ「美味しい」って言ってもらえて嬉しいなと思いました。

―今後の目標を教えてください。
 独立できるよう技術を身につけることはもちろんですが、実際に農業をやってみて見えてきた課題があるので、それを改善していけたらなと思います。そうすることで、もっと若者が農業に入ってきやすくなるかなと思います。

―最後に、農業法人に就職したい大学生にアドバイスをお願いします!
 説明会だけじゃわからないところもあるので、体験してから入ったほうがミスマッチがなくなると思います。農業体験やインターンを受け入れているところも多いので、まずは参加してみると良いと思います。

会社概要

会社名 農業法人 深作農園(有)
代表者 深作 勝己
所在地 茨城県鉾田市台濁沢157
設立 2005年6月
従業員数 60名(グループ計)
栽培面積 15ha(川北町橘新地区の3分の1を占める)
事業内容 [各種作物の栽培・販売]メロン、いちご、フルーツトマト、さつまいも、ぶどう、コシヒカリ、ニンジン、小松菜、他
[加工品の製造・販売]バームクーヘン、ロールケーキ、ショートケーキ、プリン、パンケーキ、トマトスパゲティ、メロンジュース、ほしいも、やきいも
[観光農園]いちご狩り・メロン狩り
[その他]農家初バームクーヘン専門店、農林水産省6次化認定農家カフェ「LE・FUKASAKU(ル・フカサク)」、の運営など。

公式サイト

 農業法人 深作農園(有) ⇒ http://www.fukasaku.com/



※記載情報は取材当時のものです。
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