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農業×デザイン

近年、パッケージデザインに力を入れた農産物が増えています。デザイン会社に依頼するパターンが多い中、農業とデザインの両方を担う会社もあります!今回は、熊本県菊池市にある株式会社Lato 代表 森本真弘さんに、農業やデザインにかける想いを伺いました。

農業×デザイン

―まず、起業のきっかけを教えてください。
 会社設立は2014年です。私はこの地で農業を営む農家の長男(7代目)で、小さい頃から「就農するのが当たり前」と思っていたので農業高校に進学したのですが、父から「1回外へ出てこい」と言われたこともあり、美術系が好きだったのでデザインの専門学校へ進学しました。卒業後10年間ほどデザイン会社に勤めていましたが、「父もいい歳になってきたし、父が元気なうちに技術を学んでゆくゆくは独立しよう」と思い、親元就農をしました。ですが、親子だからか意見が合わないとすぐ喧嘩しちゃうし、結局就農 1年後には独立して会社を設立しました。といっても実家からすぐ近くなので、親も安心していると思います。

―今は何を生産されていますか?
 トマト、米、大豆が中心です。面積は5反程です。

―他にはどのような部門がありますか?
 加工、販売、デザインなどがあります。事業割合としては、生産1、加工2、デザイン7、という具合です。農業はまだまだ採算が合わんかな…というところですが、将来的に親の農地を継承した時にしっかり経営ができるよう経営力をつけておきたいですし、親は「休みのない農業」をしているのですが、そこから脱却したいとも思っています。今はいろいろ試行錯誤をしているところです。


―将来を見据えた事業展開なのですね。現状ではデザインがメインとのことですが、具体的な事業内容を教えていただけますか?
 自社デザインに関しては、ロゴ、名刺、パッケージなど全て手掛けています。一番のメリットは、開発費やデザイン費など一般的には何十万円もかかる予算をかけることなく、お客さんの反応を見ながら商品の改善や開発ができる点です。
 ほかにも農家や企業・団体のデザインも手掛けています。取引先は延べ100件以上で、「農産物の付加価値を付けたい」ということで依頼を受ける場合や、パンフレットや冊子制作など構想の固まっているものもありますが、「初めて名刺を作るんです」というパターンもあります。その場合は構想が固まっていない場合も多いので、ヒアリングをして事業概要や想いを紙におとして、それを元にご自身のイメージを書いてきてもらって、それからようやくデザインをスタートさせる、という場合が多いですね。

―コンサル的な面もありますね!
 そうですね。イチからというか、ゼロから始めていく感じです。とはいえ、依頼者である農家さんの話を聞く中で農業技術を学ぶこともありますし、逆に農家として参加した会合でデザインの仕事を頼まれることもありますし…全てが役立っていますよ!

―前職では他産業のデザインを手掛けられていたと思いますが、農業関連と他産業のデザインで違いを感じる点はありますか?

 「どうやって売上向上につなげるか」という基本的な部分は変わらないと思いますが、予算やマーケット規模などは変わると思います。特に個人農家だとデザインにかけられる予算が少ない場合が多いので、費用対効果が出る・出ないはシビアですね。それは、自分たちが生産・販売の難しさを実体験しているからこそ感じる部分でもあります。

―実際に効果も出ていますか?
 ありますね。あるお米農家さんはパッケージ変更後に取引先が増えたそうです。

―逆もありますか…?
 そうですね、追加注文がない時は…シビアな仕事ですね(汗)。

―そうなのですね…!それだけデザインへの期待や果たす役割も大きそうですね。
 初めて商品を見るお客様には見た目から伝わるので、商品の良さをアピールしたり、こだわりを伝えたり、商品を覚えていただくツールとしてもデザインは大切ですからね。クライアントには、親身になって提案・改善していきたいとお話しています。

―最後に、今後の目標を教えてください!
 地域の人も楽しめる農業をしたいですね。観光農園で子どもと一緒に楽しんで、大人は自家製クラフトビールで乾杯!みたいな(笑)。あと、この地域は農家は多いのですが後継者が少ないので、農業をしたい若者が参入しやすい環境をつくることも大きな役割だと思っています。日々勉強です!



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