大学生が見た農業の最前線

VOICEロゴ

  「VOICE」42号_目次 >2-3p

Relay Interview

「就農をした人は、一体どんな考えを持ち、どんな人柄なのか?」
これを探るべく、若手農業者にスポットを当て突撃インタビュー!
第38回目は、家族経営でコチョウラン(胡蝶蘭)を生産されている細野洋ラン園 細野真弘さんです。
さて、どんな話が飛び出すのやら?!

プロフィール

氏名: 細野 真弘(26)
出身: 埼玉県朝霞市
略歴: 東京農工大学 生物生産学科・大学院生物生産科学専攻を卒業後、生協で1年半働き、家業を継ぐ。現在就農して半年。ご両親とともにコチョウランの生産に取り組む。

両親の技術を継承しながら可能性を探る
細野洋ラン園 細野真弘

―就農のきっかけを教えてください。
 本気で就農を考えたのは仕事を始めて半年程経ってからです。家業が花卉農家で、高校時代からなんとなく「農業やりたいな」と思っていましたが、「絶対に!」とまでは思っていなくて、「まずは社会を見た方がいいな」と思ったので、大学卒業後は就職しました。入社した生協では流通の仕事に携わっていたのですが、それなりに社会の仕組みが分かってきましたし、「10年も経てば両親は70歳になってしまう。今から始めないと間に合わない」と思ったことから、1年半で退職し就農しました。
 今は就農して半年程経ちますが、まだ全体の仕事の30%もできていない状況です。生産技術はもちろん、ハウスのコンピューター管理や修理方法など覚えることもたくさんありますが、5年以内には自分の力だけで現場を仕切れるようになりたいなと思っています。

―そうなのですね!コチョウラン栽培について詳しく教えていただけますか? 
 生長に沿って説明すると、まずは苗を仕入れます。実は現在のコチョウランの苗はほとんどが台湾で作られていて、うちの苗も台湾から輸入しています。コチョウランの原産国は東南アジアなので、向こうの方が気候も近く作りやすいみたいです。具体的には、1年8か月ほど育てられた苗を、ひと月に1500株ほど、1年間で1万8000株ほど購入しています。仕入れた苗は、最初は、33度程に温めたハウスで約8か月育てます。次に、少し温度を低くした26~27度程のハウスに移し、半年くらいかけて花芽を伸ばします。最後は3か月くらいかけて綺麗に仕立てていきます。ここで少しでも気を抜くとダメになってしまうので、丁寧な作業が求められます。例えば、花を形作る支柱が花弁に少し当たっただけでも傷になり、ずっと残ってしまう。それほどデリケートなんです。
 こうして、苗を仕入れてから花を出荷するまでに、トータルで1年半ほどかかります。
 ちなみに、両親がコチョウランを始めたころは国産が主流だったそうですが、花を受粉させて採った種を専門機関に送り、培養してもらい、出てきたものを育てていたそうで、出荷までに概ね3年程かかっていたそうです。

―そうなのですね!ところで、コチョウランはご両親が始められたのですか?
 そうです。それまでは違う種類の花を生産していたそうですが、20年前にこのハウスを建て全て切り替えたそうです。当時は試行錯誤をしたそうですが、両親が築き上げてきた技術や経営を今まさに継承しているところです。

―先ほどご両親もいらっしゃいましたが、とも仲が良いように感じました。仲良くできる秘訣はありますか?
 両親とは一緒に仕事をしていますが、お互いに任せられるところは任せてしまう方がいいですね。自分が信頼されていると思えるし、責任も持つことができるから。何か問題があるときは協力しますが、干渉しすぎないことが秘訣です。

―コチョウランの魅力を教えてください!
 やっぱり仕立ての形ですね。特にうちのコチョウランは「大輪」といって大きな花の分類に入るのですが、バーンと目に入って、「うわ、すげえ!」ってなりませんか!?  生産面では露地栽培と違い、ハウス内の温度や日照をきちんと管理すれば周年栽培ができる点も魅力の一つです。

―最後に、学生に一言お願いします。
 自分の好きなことがまだ見つかってない人は全力で見つけてほしいし、自分の好きなことが見つかっている人は是非それを仕事にしてほしいです。待遇面に不満があったとしても「好きな仕事」っていうのは変えることができないと思うから、どんどん深めてほしいですね。

<一問一答>

趣味は?
パン作りです。クロワッサンを作るのが特に好き。学生時代にはパン屋でバイトし、今はパン作り教室に通っています!

好きな農作業の瞬間は?
鉢に植えこんだ花を最後に仕上げる作業です。支柱を使ってうまく花を曲げたり、テープを使って花を前に向かせたり、手間がかかるけどうまくいくと嬉しいし、楽しいです。

好きな農業機械は?
トラクターですね。花の作業には使わないけど(笑)。暖かい日にトラクターに乗ると風を受けて気持ちいいです。あと、小さいころ祖父が自分を抱えながらトラクターを運転してくれてそれがすごく楽しくて。そういう思い出でトラクター好きなのかも。

好きな言葉は?
「一期一会」です。でっかい規模で言えば、自分の人生は全部人との出会いで始まるんだなと感じます。人とのかかわりは大事にしたいと強く思いますね。

好きな異性のタイプは?
料理がうまい人!自分はパンしか作らないので安心して(笑)。あとは笑顔が素敵な人や、いろいろ話しかけてくれる人がいいですね。芸能人で言えば、鈴木あきえさんがタイプです!


※記載情報は取材当時のものです。
※無断転用・転載・改変を禁止します。引用の際は、当社までご連絡ください。


前のページ | 次のページ

広告


学生の皆様へ


配布先


発行元

↑ PAGE TOP