【対談】若手農家×大学生

「“新しいことをしたい”と思うきっかけになったんです!」
そう話すのは、今回の「VOICE」制作メンバーでもある村上さん。
「将来は農業全体を支援したい」と考え、帯広畜産大学で獣医学を学びながら、酪農家や畑作農家での農業研修やバイト、そのほか様々な活動に積極的に参加しています。
今回は、これまで参加した活動の1つである「夢会議」について、 主催者である若手農家・村瀬治裕さんと語り合いました。

△村瀬さん(左)と「VOICE」制作メンバー村上(右)


若手農家×大学生

―「夢会議」に参加したきっかけは?

村上
 友人に「熱い農家さんがいるよ」と紹介してもらったのがきっかけです。村瀬さんは鹿追町の若手農家さんで、私が住んでいる帯広市からは車で1時間程かかりますが、村瀬さんが主催されている夢会議に「参加したい!」と思い、ほかの友人を連れて参加しました。

―「夢会議」では、どのようなことをされていますか?

村瀬さん
 参加者が自分の夢を語り、他の参加者がひたすらそれを聴く、というのが基本的なスタイルです。ルールは、その夢を絶対に否定しないこと。また、聴いたあとには質問タイムがありますが、大切なのは、その人自身が最適な方法を考えられるような質問をすること。具体的には、「それはこうした方がいいんじゃない?」という提案ではなく、「それはどうしたら出来ると思う?」という風に投げかけることです。

村上
 その時の参加者は8名でした。話を聴いてもらい質問を受けることで、話した本人も自分の中で意見がまとまっていきますし、様々な意見が聴けるのでお互い良い刺激になりました。
 加えて、私は以前からビート農家さんでバイトをしていますが、参加者の方にそれを話したところ「私たちは大学生の農業体験事業を行っています。今度、参加する学生さんの前で経験談を話してほしい」とお話しをいただきました。私自身も良いきっかけになり嬉しかったです。

―そもそも「夢会議」は、どのようなきっかけで始めたのですか?

村瀬さん
 2年ほど前に十勝の農業青年が企画している会合に参加して、「これは良い。鹿追でもやりたい」と思ったのがきっかけです。1年ほど前から定期的に開催しています。十勝の会合と異なる点は、先ほども言った通り、周りがアドバイスをするのではなく、語った本人が考えを深められるような質問を投げかけること。専門家の意見も取り入れてこの方法に決めました。参加者の多くは農家ですが、農業以外の話をする方が多いですね。

―村瀬さんも農家ですが、どのような農業をされていますか?

村瀬さん
 うちは畑作専業農家で、面積は70町ほどです。作目は〝十勝の農業〟とも言われる、ジャガイモ、小麦、ビート、豆の4品目に、キャベツを加えた5品目がメインです。そのほか、行者ニンニクや山ワサビなども生産しています。
 小さい頃から家業の農業は兄が継ぐ予定でしたが、農業関連企業に就職したこともあり、結果的に私が継ぐことになりました。私が家業に就農したのは19歳の時ですが、「経営者になろう」と決意したのはここ1~2年です。

―いま30歳ということは、農業を始めて11年が経ちますね。将来はどのような農業をしていきたいと考えていますか?

村瀬さん
 1つは医療と結びつけた農業、もう1つは石油に依存しない農業です。
 特に医療については、自分が小さい頃ぜんそく持ちで苦しんだ経験から、同じように苦しむ子どもを減らしたいという想いがあります。医療について勉強したり、「食事療法士」という資格を取る中で、農業の可能性を強く感じたことも大きなきっかけです。また、今は慣行栽培ですが、いずれは無農薬栽培に変えていきたいと思っていて、2年前からは小規模ですが、実験的に無農薬栽培も始めています。

村上
 他に注目している人が少ないところに力を注ぐのは、熱い想いがないとできないんじゃないかなと思います。今のやり方に満足せず「これはどうなんだろう」と考え、新しいエッセンスを入れていくという視点は「面白いな」と思いますし、「私も新しいことしたい!頑張ろう!」と思うきっかけになりました。

―最後に、学生に一言お願いします!

村瀬さん
 まずは体験しろ!と言いたいですね。知識は必要ですが、知識を付けてから体験するよりも、自分の中で仮説を立てて体験してそれから学ぶ方が、自分で考える力がつくと思います。農業にしても、適正時期に何をどうすればいいか判断できる力があるかどうかが、大きな違いとなり出てきます。ぜひ「考えるクセ」をつけてほしいですね。

マメ知識

● 北海道は農業産出額日本一!

大規模農業を展開する北海道は日本一の農業産出額を誇り、平成27年の産出額は1兆1,852億円に上ります。
主要部門別では、野菜・乳用牛(生乳含む)が1位、米・肉用牛が2位となっています。(※1)

順位 都道府県 産出額(億円)
北海道 11,852
茨城 4,549
鹿児島 4,435
千葉 4,405
宮崎 3,424

● ビート

ビートは甜菜(てんさい)や砂糖大根とも呼ばれる植物で、その名の通り砂糖の原料になります。
カブのような形をしていますがホウレン草の仲間で、寒冷地に適しており、国内では北海道で生産されています。
H21年10月~H22年9月のデータでは、日本の砂糖供給量のうち約40%が国産で、そのうち約80%がビートです(残りの約20%はサトウキビ)。(※2)


(参考・引用)

(※1)
 農林水産省「平成27年 農業産出額及び生産農業所得(都道府県別)平成28年12月22日公表
(※2)
 ・北海道糖業株式会社「ビートって何?」
  http://www.hokutou.co.jp/enjoy/beet.htm
 ・農林水産省 aff(あふ) 2011年8月号
  http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1108/spe2_02.html



※記載情報は取材当時のものです。
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